ここにある。

2016年夏。乳癌になっちゃったよわたし。

放射線治療1日目

2017年1月16日から
週に5日(月~金)を6週間
合計30回の放射線治療開始!

初日は放射線科のM先生の診察もあったよ。

「何か不安なことはありませんか?」
と訊いてくれたので
ノルバデックスの副作用で目眩と吐き気があって、
放射線の影響でそれが強まったりしないか心配ですと伝えたよ。

だってゲロゲロしちゃったら、
病院にたどり着くこともできないもんね。

「今、薬でわざとホルモンバランスを崩している状態なんですよね。
だから体が慣れていなくて、
目眩や吐き気が出てきちゃうんです。
しばらくすれば体が馴染んで
そういうのも消えてくると思うんですけど。
もし放射線治療中に吐き気が強くなってしまったら
吐き気止めを処方するので
遠慮なく言ってくださいね。」

「次回、乳腺外科のA先生に
お会いするのが3月下旬なんです。
それくらいになればもしかしたら
今の状態に体が馴染んで、
目眩や吐き気もなくなってるかもしれないですね。
そしたらその時までひとまず様子をみることにします。
もし放射線治療中に吐き気が強くなってしまった時は
お知らせするのでヨロシクお願いします」

「でも、あんまりガマンし過ぎないでくださいね。
この先5年、7年、続くわけですから、
ずーっとガマンしてるのもつまらないですよね。」

M先生も優しい先生。

でも、だからってじゃあやっぱりホルモン治療やめます!
ってことはできないし、
…どうしてもって場合は
止めたっていいのだろうけど、
それでも無治療になるのは
わたしにはちょっと怖いから、
もう続けてゆくしかないんだよな。
薬の副作用は数ヶ月もしたら治まってくると信じて。


んで、乳腺外科のA先生が
半年くらいは貼っておいた方が
傷の治り(見た目的なことでの)がいいと言ってたテープ、
放射線治療中はやはりつけてちゃダメで、
結局はがすことになった。

放射線を照射したところはデリケートになるから
照射後もテープは貼らない方がいいらしい。

まぁ、誰に見せるワケでもないこのおっぱい、
傷が広くなろうが別に構いませんよ。



そして。
診察も終えていよいよ放射線治療。

上だけ病院着に着替えて
靴は院内のスリッパに履き替える。
服と荷物と靴はロッカーにしまう。

体に5箇所書いたバッテン印を頼りに、
1ミリもズレないように
技師さん2人がかりでわたしの体を調節してゆくよ。
最終的には皮膚のヨレ、
背中の下に敷いたタオルのヨレで、
その誤差1ミリを治してゆくよ。
ほんとすごい。

後で形が変わらないように
わたしはこの時点で完全に脱力しておかなくちゃいけない。
深い海から上がったタコみたいな気持ちでいたらいいと思う。
でもニョロっとしちゃダメ。
観念したタコ
まな板の上の鯉でもいい。
でもピチッとしちゃダメ。

じっと動かないようにしながらCTを撮影して、
その後放射線照射。

もっと、なんというかコタツみたいに
照射部がジンワリあったかくなったりするのかと思ってたけど、
そういう感じはなかった。

ベッドの下で、オジサンが
ゼンマイをカリカリ巻きながら遠くからやって来て、
すぐ背中の下まで来たと思ったらまた遠ざかり…
行ったり来たり…
ということを何度も何度も繰り返してるだけで、
つまり音が鳴ってるだけで、
体感としてはほとんど何もなかった。
約8分の照射でおしまい。

服を着替えてお会計して帰宅です。

家に帰ったらおっぱいが痒かった。
コレは気のせいなのかな?
一回目からは副作用も出てこないって聞いたし。

このルーティンを週に5回。

病院最寄り駅の商店街が充実しているんだ。
そこでの買い物を楽しみに。

f:id:clichang:20170124075133j:plain

うふふふ。
病院にいる亀と会うのを楽しみに。
これから6週間頑張って通おうと思う。

放射線治療副作用の説明

2017年1月上旬

病院で放射線の副作用について説明を聞いた時のこと。
「吐き気・めまいなどがあります。」
って聞いた時、えー。と思った。

だって12月の末にノルバデックスを飲み始めてから
軽い吐き気とめまいは続いているんだもんさ。

そこに放射線の副作用で
吐き気とか増長されちゃったら
イヤンだな、わたし。イヤン。
吐き気をもよおしながら
電車に長く乗っていなくちゃいけないのがしんどそう。

そして皮膚の副作用とは日焼けみたいなもんらしい。
皮膚が赤くなったり黒くなったり
ヒリヒリしたり薄皮が剥けたり。
これは必ず起きる副作用だと聞いた。

そして皮膚がそんなことになってもなお、
放射線は照射し続けないといけないから
いろいろケアに決まり事があるようで。
説明書きをくれたんだけど…。

f:id:clichang:20170120131558j:plain

とにかく照射部に使っていいのは
ぬるま湯のみ、ということらしいんだよ。
石鹸使いたいならミノンなどの弱酸性のもの。

というワケでミノン買ってきた。

f:id:clichang:20170120131534j:plain

くさい…。
ミノンてこういう臭いするんだ。
もっと赤ちゃんの頭とか。
マリア様のため息みたいな。
知らんけど。
優しいにおいかと思ってた。

ミノン、かいでみたら
思いっくそ「石油から作りました☆彡.。」
みたいなにおいがする。
そうなのかも知れないけど。
あからさまだな。
胸のムカつきに拍車をかけるよ。

でも皮膚にはいいみたいで
洗い心地はとてもよかったよ。


あと、喫煙はしてますか?と訊かれた。
「してません」
受動喫煙にも気をつけてください。とな。

放射線治療とタバコの煙は
とても相性がよくないのです。 と言ってた。
「喫煙所に入ったり、
タバコを吸っている人に
近づいたりもしないでください」てさ。

後で調べてみたら、
タバコに含まれるなんとかという物質が
放射線治療の効果を下げちゃう、とか
どっかに書いてあった。
独自調査なので真意はわからない。

わたし20年以上に渡って
ヘビースモーカーだったけど
(10月にやめた)
タバコの煙の臭いはまだ平気なんだけど
ヤニ臭さが滅法ダメになっちゃった。
ノルバデックスで吐き気が出てからますます。

夫もタバコは吸わないけど、
仕事でタバコを吸う人と同じ車に乗っているから
毎日漏れなくヤニ臭くなって帰ってくる。
それが妻の吐き気を誘う。
「ただいま~」と帰ってきた夫に
「グォー 吐きそう」という挨拶になる。

そんなワケでその日着ていた
ジャンパーやリュックは部屋に入れずに
玄関に置いてくるようにお願いした。
それくらいダメになっちゃった。
から、喫煙所に入ったりなどは絶対しないと思う。


そして。
温泉に浸かっちゃ行けない理由は
どんな成分が入ってるかわからないからだってさ。

夫がお休みの時は
元気なら登山してたところだけど
それはしばらくムリっぽそうだから、
どっかのんびり風呂にでも行きたい!
と思っていた夢は打ち砕かれた。
クヌヌ…

風呂屋や温泉に行けないというの、
なんか地味に後からジワジワと
でも確実にガッカリきちゃったんだけど、
あとでSNSのお友達が
「でもそれは永遠ではないよ」と慰めてくれた。
そうだよね。

この方も乳癌ではないが去年闘病していたんだよ。
ニャンコトピックスから繋がった人だけど
図らずともいつの間にか癌友に。
そんなこともあるもんなんだねぇ。

そう声をかけてくれた通り、
確かに4月になれば温泉だって
行っていいことになっている。
それまでの辛抱だね。
目標にして治療を頑張ればいいのだ!



というワケで、
放射線治療は16日から開始になる。
その直前に夫を誘い
春になるまでの風呂納めだよ!と
2人で風呂屋へ出かけて行ったよ。

財布は夫任せ。
入浴料も払ってもらって、
じゃ ごゆっくり~( ´ ▽ ` )ノまた後でね~
と入口で別れ、
ロッカー開けて服を脱いで
ロッカーの鍵を閉めようとしたら。

大変ダー!
ロッカー100円かかるんだってさ。
財布持ってきてないから100円玉もない。
真っぱのまま夫に電話するも
もう夫は電話に出ず。。。

もう、この方法しかないかと。

f:id:clichang:20170120131641p:plain

でもこれだと頭洗えないもんね。

盗られて困るものは携帯くらいしかないし、
人が集中しない場所にある
一番使いにくそうな位置にあるロッカーを選んで荷物をぶっこみ
鍵をかけずにいそいそと浴場へ。

浴場のところどころに
「ロッカー荒らしにご注意ください
鍵は必ずかけてください」
と注意書きがしてあって
マジか!ロッカー荒らしなんているの!
と気が気でなく。
携帯だけが心配で。
11月に契約したばかりなんだよAndroid

他にも「タトゥーや入墨の方のご入浴はご遠慮ください」の注意書きも。
わたし今体に十字の印がいくつか書いてあるけど
クロスのタトゥーとかじゃないですから。
それでも小心者なので
タトゥーの人がいるーとチクられ
つまみ出されないように
さり気なく隠してるつもり。

とにかくロッカーが気になる。
ソッコーで頭洗って体洗って
ヤッツケで露天風呂ひとつにザブンと浸かって
少しあったまったところで
チャッチャと体拭いて出てきた。

モチロン ロッカーの荷物は無事でした。

湯上り・剥きたての いい色した夫が
わたしを見て なんでこんなに早いの?と
ビックリするほどの早風呂だった。

そしてこの慌ただしい入浴が、
わたしの春までの風呂納めとなったのでした。

もっとゆっくり入っていたかったな。

春になったら。春なったら。ね。

放射線治療準備のMRI~土曜日だから~

2017年1月7日

夕方4時半から放射線治療準備のためのMRI撮影。

手術前に撮ったMRI
癌の拡がりを見るためのものだったから
おっぱいを丸い穴の中に入れてうつ伏せだった。
自分のせいだったんだけど
小一時間も顔だけ横向き。

そんな不自然な姿勢のまま身動きもできず
MRI検査が終わったあとは
目眩がしちゃったんで、
今回はうつ伏せじゃないと知って嬉しかった。

今日は左腕だけは頭の上に上げるけど、
仰向けになってたらいいらしい。

よし。寝よう。

通院が続いていてヘトヘトだったんだよ。

しかも今日は夫がお休みで、
せっかくいいお天気だし
じゃあサクッと山登りでもしようかって。
病院へ出かける直前まで山へ行ってたんだ。

高尾山を目指したんだけど、
土曜日だから登山客・観光客いっぱいでね。
車も止まらないから行き先変更。
陣馬山へ。

山頂直下の駐車場に車を停めて
ほんの15分だけの登山。
そんなの登山なんで呼べないほどだけど。
それでも気持ちがよかったなー!

f:id:clichang:20170118161948j:plain

ノルバデックスの副作用による軽い吐き気も、
こういうことしてると気が紛れてよい。

f:id:clichang:20170118162007j:plain


…というワケで、
疲れていたので今日のMRIは寝よう。と。
決めた。
しかしそうは問屋が卸さなかった。

今回は筒の中入ってから何度も何度も
「息を吸って、吐いて、吸って、止めて」
という支指示があって、
寝るどころじゃなかった。

しかも「止めて」というのが結構長くて、
実際はどれくらいなのかわからないけど
体感的には20秒くらいかね。
息を止めてなくちゃいけない。
止めて、ってことは、
チョットずつ吐いたり吸ったりもしちゃいけないんでしょう?
キツいです。

やっぱりある程度元気なくちゃ
こういう検査も受けられないのね。
生きるためのハードル。
その火を飛び越えてこい!


そしてそんなこんなでMRIの撮影も終わり、
お会計のカウンターへ行ったら
いつものお姉さんたちは誰もおらず、
白髪のおじさんが1人だけそこに座ってた。

「はいどうぞー」って言うんで
診察券と何か紙を手渡して財布出して待ってたら

「今日はもう受付も時間外になっちゃってるんで
お会計ができません。
次回まとめてお会計してください」

と。
そうか、今日土曜日だ。
午後の診療ないんだもんね。
今日はわたし、М先生の計らいで
夕方に入れてくれたんだったよ。

では次回お支払いします。
さー帰ろーと。つって病院出た、
らーーーー!

シャトルバスないじゃん!!

カウンター戻ってさっきのおじさんに
シャトルバスのこと訊いたら
「あ、今日土曜日だから
シャトルバスの運行は午後はないですよ」

・・・!!

駅まで20分歩いて帰ったよ。
やれやれ。


すっかり夜になって家に着いたら、
夫がカレーを作って待っていてくれた。

f:id:clichang:20170118162106j:plain

おいしい♡
夫は家のこと よくやってくれて
ほんとに助かります。
いつもありがとうね!

さて。
次からはいよいよ放射線治療が始まるよ!

放射線準備のCT→放射線室へ

2017年1月6日

昼過ぎから放射線治療準備のためのCTを撮る予定。

今日はラッシュ時間帯ではないから、
ずっと電車も座ってゆける。

昨日の電車遅延というアクシデントで
相当ヤキモキしたし遅刻もしたから
大人なわたしは今日はだいぶ早い時間に家を出たよ。

早く家を出ておいてヨカッタ。
なぜなら薬の副作用でうっすらあった吐き気が
電車に乗ったら強くなっちゃってさ。
最後のひと駅がガマンできるか
自信なくて念のため電車降りた。
結局は吐いたりはしなかったけど。

そして時間に余裕を持って出かけたんで
遅刻もなく予約時間内についたんだけど、
まぁ病院だから。
予約で行っても1時間半待ちでね。
あんなに早く家を出た意味あったかな?
と思ったり思わなかったりもしたけど
いーよいーよ しょうがないよ
いろいろあんでしょそちらさんも。

やっとこ呼ばれて撮影室へ。


CTは初めて受けるんでよくわからないけど、
きっと髪がジャマになったりするだろうと
気を利かせたつもりのわたし。
速やかなCT撮影のためにと
年甲斐もなくポニーテールで出かけて
少女のように頬を染めていたのだけど(頬紅で、
撮影室入ってすぐに技師さんから

「髪を結っていると
頭が斜めになって位置がズレてしまうので
放射線をかける時と条件を同じにしたいため
髪はほどいてください」と。

あ、さようでございますか。
ムダな気を回してしまったな。チッ
ポニーテールをほどいた中年は
落ち武者とさほど変わらない見た目だよ。
無残。
そして無念でござる。


下はズボン履いててよいので
上は検査着だけにしてくださいて。

CTのベッドに横になって、
検査着の紐をといて前を開け半裸になるよ。
切腹っぽくなって参りました。

そして促されるがままに両腕を頭の上で輪にするよ。
友達の輪!みたいにね。(古い
それがさ。
友達の輪!する専用の枕みたいのがあるんだよ。
それに頭と腕を乗せてね。
動かないように固定するわけだね。
寝ながら友達の輪!する落ち武者。
もう怖いものなんかござらん。

すると女性の技師さんが
おっぱいの上にタオルを置いてくれた。
お心遣い。

f:id:clichang:20170117105135p:plain

…この記事を書いている現在は
この処置を受けてから10日しか経ってないのに、
手順とか、朧気にしか覚えてない。
なんなんだこの、最近の記憶力の悪さは。

そして注意力散漫。
もともとウッカリしてるけどますますだよ。
お茶を持っていこうとボトルにお茶をつめて、
そのままそこに置いて
いってきまーすと家を出てくる、ということを
実は二日間連続でやらかした。

ほんとにほんとに気をつけないと、
財布なくしたーとか、
携帯置き忘れたーとか、
そういうやっかいなことをやりかねない。
気をひきしめねばね。


脱線してしまったけど、
朧気に思い出せることを書くと
CTの機械に入ったんだよ。
風がふわ~っとふいてて、ちょっと寒かった。

出てきたら、技師さんが2人で
みぞおちと、その両脇と、左胸の横に
油性マジックで十字の印を書いている。
なんか、すごい絶妙な調整をしなくてはならないみたいで、
何度もわたしの腰をつかんでは左右にちょっぴりずつずらし、
1ミリなんとか、2ミリなんとか、
はい、あってます、とかやっていたよ。

放射線が胸以外の余計なところ
(肺とか心臓とか)に当たらないように
ミリ単位で微調整しているんだね。
大体でやってくわけじゃないんだな。
スゴイ。

その後もう1度筒の中に半身だけ入って、
放射線治療の準備のためのCT撮影は終わった。


その足で放射線室へ案内してくれたよ。

ラグジュアリーなソファがいくつか置いてあって、
それがこう言っちゃアレだけど
「癌になった人専用」て感じがしてヨカッタ。
労ってくれてるようで。
もう背もたれに背をもたせたら
二秒で眠れそうなくらいに深いソファ。
薄暗くて落ち着いてて
ちょっとここに住みたいな、
と思っちゃうような感じのところ。


何人かがそこで順番を待っている。
この人たちも「癌です」と宣告を受けて
家族や友人に打ち明け驚かれて心配されて
手術受けたり受けなかったりで
ここまでたどり着いているのでしょうよ。

20代から90代まで
今患者さんはいらっしゃいますと説明された。
ぜーんぜん知らない人たち。
でも同じような道を歩んできたろう人たち。
親近感湧いちゃうな。

少しお待ちくださいね、と残された時、

この薄暗く落ち着いた部屋が
黄泉の国への入口だって言われたら
そうかもねって納得しちゃうかも。と思ったよ。
放射線の機械でなしに、
奥には閻魔様がいるのかもしれないね。
みんな呼ばれるのを待ってる。
わたしも今それを待ってる。

…なんでそんなこと思ったんだろ。
生きるための治療に来ているのに。
まわりの人たちも。
失礼しちゃうよね。
ゴメンなさいね。

眠気も強かったしちょっと吐き気もあったりして
フワフワしてたんだなわたし。
そこへ非日常的な所へ来たから
そういうことを思ってしまったんだね。

その閻魔の手前のソファに沈んで待っていると、
キレイな放射線科の看護師さんがやってきて
今後の治療日程を調整しましょうと。

希望を伝えた。
家が遠いんです。
行き帰りの電車のラッシュ時間帯を避けるために
午前中ではない方がいいです。
夕方でもない方が。
午後の早い時間帯が希望だと伝えたら、
全部大丈夫だということで希望を通してもらえた。
あ~助かったよ。
あんまり寒い時間帯に家をあけるのも
ニャンコたちが心配だから。

そのあと、顔写真を撮影。
患者さんを間違えて
違うところに放射線当てちゃマズいんで
確認用に顔写真も活用するんだって。
徹底しておりますな。

さっきポニーテールに結い直しておいてよかった。
世には出ない本人確認のためだけの写真だけど
落ち武者よりマシだったろうから。


この日もお気に入りの亀に挨拶をして
病院のシャトルバスで帰ったのでした。

シャトルバス便利。

ラッシュに揉まれて放射線科初診

2017年 1月5日

年始1発目の通院は放射線科の初診です。

午前中の早い時間に予約が入ってるの。
だから通勤ラッシュの時間帯に電車乗ったんだけど。
なんと電車が遅延している。

いつも15分で着くような駅までも
たっぷり小1時間かかっちゃっててさ。
電車は2本、バス1本を
乗り継いでゆかねばならないのに
まだ電車1本目乗ってる途中で
遅刻が決定しちゃったよ。クソゥ。

年始1発目だというのに。
初診の科だというのに。
混んでる病院だというのに。
遅刻なんてみっともないな。
やんなっちゃうよ。

しかも遅延となると
通常の通勤ラッシュより混んでるんだよね。
途中からは座れたけど、
向かいの電車の方が先に発車しますよっアナウンス入って
せっかく座ってたところを立ち上がって
向かいの超満員電車に乗ることにしたよ。
足だけのってる。体はハミ出てるけど。
でも大丈夫、後から乗る人がグイグイ押してくれるから
今はこの程度乗れてれば。

というわけで発車する頃には
車内の真ん中くらいまで押されて移動しているんだから東京は怖い。
薬の副作用で薄ら気持ち悪かったから
ほんとうに辛かったんだあの10分間(T_T)
出ちゃいそうだったもの。
あえて 何が、とは書きませんが。

電車乗り換えて、バス乗って、
バス停から走ってやっとこ病院についた。

それでも早めに家を出ていたから
なんやかんやで20分の遅刻。
ピッタリに着くように行ってたら
1時間は遅刻してたかも。



さて。さて。
呼ばれて入った診察室。
放射線科はМ先生。

初めまして。
よろしくお願いします。
遅くなりましてすみません。

M先生、パソコン画面のカルテと照らし合わせながら
放射線の説明をしてくれた。

「乳腺への治療ですね。
今後、30回に分けて放射線をかけてゆきます。
内訳は、右全体に25回照射した後
局所的に5回の照射 ということになります。
週に5回。月曜から金曜に来てください。
30回なので6週間通っていただくことになります。」

ん?あ、はい。

…右?って言ったかな?
気のせいかな?

「では、一度傷の具合を見せてください」

というワケで服をペロッとまくり上げて
おっぱいチラリしたら、
M先生 ふふっ…って笑うからさ。
なんだいわたしのおっぱいはそんなに面白いかい?
それともおっぱい見るの初めてなのかい?
と思ったら

「乳腺のA先生、カルテに右胸書いてあります」って。
あらま(ºωº)左胸ですわよね。
引き継ぎ用に間違えて記入したみたい。
A先生お疲れなんでしょう。
この傷跡見たら間違えようがないし
許してあげてください。

f:id:clichang:20170115152322j:plain

「この防水テープは?」

「半年くらい貼りっぱなしにしておいた方が
後々傷が目ただなくなると
A先生に教えてもらったので貼っています」

「そうですか。わかりました。
では放射線治療の準備として
MRIとCTを撮りますので、
明日と明後日、また来られますか?」

「はい。わかりました」

…って答えたけど、本音は、
遠いし、来るの結構大変だから
できれば今日そういうの全部やって欲しかった。
んだけど、
何事も順序はあるし予約のいる検査だからしかたないね。

「では本日はこれでおわりです」

「ありがとうございました」

診察室にいたの、10分くらいだったかな。
あんなに苦労して来たのに、たった10分か!
もったいない!とか思っちゃう貧乏性。
一体何がもったいないというのかね、わはは!

その日はお気に入りの亀にたっぷり挨拶してから
病院の無料のシャトルバスに乗って
のんびり帰ったのでした。

これから始まる放射線治療は、
絶対通勤時間帯を外してもらおう。
そうでないと6週間も立て続けに
満員電車で通院だなんて体がもちそうにないわ。

世の中の働く人たち、
満員電車に揺られて仕事へ行く人たち、
ほんと尊敬しちゃうな。スゴイよ。

ノルバデックスの副作用

ノルバデックスの副作用。
わたし、更年期障害による精神不安定が
一番怖い怖いと騒いでいたんだけど、
2週間ちょっと飲みつづけてみた
今のところまだそういうのは出てきていない。

まぁ、半月くらいじゃわからないだろうね。
癌ブッコロス☆彡.。のだって5年もかけてゆくんだし、
副作用だって長い目でみてゆくものだろうから
あんまり短絡的なことは言えないけど。


でも、初めての1錠を飲み始めてすぐ。
30分もしたら 薄ら気持ち悪くなってきた。
ほんのちょっぴり、ずーっと気持ちが悪い。
でも吐く程ではない。

次の日起きても変わらなかった。
ずーっとうっすら気持ちが悪い。

でもゴハンは食べられる。
口に何か入れたら おいし~い♡って思える。
でも喉を落ちてゆく時 吐き気がする。
でも 吐きはしない。

キモチ悪いな、と思いながら、
毎日ちゃんとゴハン食べて
デザートにアイスクリームまで食べてたりする。

あと、ちょっとだけめまいもしてる。

ノルバデックスの副作用を調べてみたら
悪心、嘔吐って書いてあった。
わたしはそれが副作用でいきなり出たんだな。
これからもA先生が言っていた
ホットフラッシュなんかも出てくるかもしれない。
いやもしかしたら出ないかもしれない。
できれば出ない方がいい。


…そしてここに書いてあることは
わたしの個人的な感想であって
同じ薬を飲んだ人が同じ結果になるわけではないと思うから、
飲んだら吐き気のする薬だなんてイヤ!
と思わなくていいと思うんだよ。

そもそもノルバデックスという薬は
副作用の少ない薬だそうですよ。

副作用が出たから書いてるだけであって
誰でも副作用が出なければわざわざ副作用が出ないとは
ブログには書かないだろうもんね。
変化のないことなんて、トピックスにはなりにくいのですよ。

もしかすると 副作用のない人の方が多いかもしれないし。
副作用出たよ、ということばかりが
インターネットでは目立ってしまっているだけだと思うから
あまり振り回されることもないのかな、と。

そういった意味では、
わたしだって母の話を聞いたくらいで
更年期障害怖い!イヤすぎる!と
半べそかく必要もなかったんだろうな。
もしかしたら精神不安定なんて
今後なにも起こらないかもしれないもんね。
起きてもないことに怯えすぎるのはよくないね。


そして。
飲みたくない飲みたくないと言っていたノルバデックスは、
それでも飲み忘れのないように
管理しなくちゃいけないワケで。

イヤなこと、少しでも楽しくしようと思って。

ダイソーで買ってきた薬ケースに入れて
季節に合わせたシールを貼って飾ってみた。
1月バージョン。

f:id:clichang:20170114112606j:plain

飲んだらシールは剥がして
カレンダーや手帳の隙間にでも貼って
2回楽しめばよろし。
アドベントカレンダーみたいだね。
コレがなかなか気に入っているよ。
来月もかわいいシールを探してこよう。


そして友達のお母様が以前
今のわたしと同じような治療をしていたことがあるらしく、
「副作用は数ヶ月もすれば落ち着いてくるよ」
と教えてくれたんだ。
身近な人からの経験談は心強いね。

ということは、次にA先生に会う3月下旬には、
こういう不調も落ち着いているかな。
きっと落ち着いているよね。
イイことだけは信じることにする!


余計な不安を取り払ってくれようと
何かあればすぐに声をかけてくれたり
メッセージをくれる友人たちの存在は
わたしにはとても大きいよ。
気にかけてもらえるというのは
ほんとうにありがたいです。
みんなほんとうにありがとう!
大好きー!ヾ(●´∇`●)ノ

ルミナールAかBか

2016年 12月28日

手術で切除した組織の病理結果を聞きにゆきます。

ルミナールA(ホルモン治療単独)なのか
ルミナールB(ホルモン治療+抗がん剤)なのかを言い渡される日だけあって、
やっぱり少し緊張したね。

春からまた別の仕事を始めたいと思ってたから、
抗がん剤をやることに決まると
その仕事もできなくなる可能性が高い。


ドキドキしながら診察室へ。
1ヵ月ぶりのA先生 こんにちは。
傷の具合を診てくれた。

自然に剥がれるまで
傷口のテープは貼ったままにしておくよう言われていたんだけど、
センチネルリンパ節の方のテープは
脇の汗が原因だろうかね?
退院後3日程度でモロッと取れてしまったし
おっぱいの傷口のテープは
かぶれでかゆくてかゆくて、
カキカキしていたら徐々にほつれ、
お風呂入る度に浸水して
1週間くらいで全部取れちゃった。

3日くらいで傷は塞がってるハズだから
取れたら取れたで別に構わない
とも聞いてたから心配はしていなかったけれど。

それでも傷口をキレイに、治りを早くするために、
傷口にはテープを貼っておいた方がいいよと
お友達のうりこさんが 防水テープと
かゆみ止めの塗り薬を送ってきてくれて、
この日の診察までそうしていた。

A先生も
「傷跡が拡がらないために
半年くらいはテープを貼っておくといいですよ。」
と。
じゃあ、これからもこんなふうに
テープを貼って過ごします。


そして服を着て、いよいよ審判の時。

「病理結果ですが、浸潤径は13mmでした。」
つまり癌のしこりは13mmの大きさだったんだね。
8mmのがひとつと、隣にあったちっちゃいのを足したのが
13mmってことだろうと理解しました。

「断端陰性です」
切除した組織の切り口には、
癌細胞がありませんでしたよ、ということ。
つまり充分にマージンをつけたから
癌細胞は切ったものの内側に全部収まってて、
癌の取り残しはありません。

「リンパへの転移もありませんでした。」
ほんとうにヨカッタです。

「至って普通の種類の乳癌ですね」
核異型度とか悪性度とかは日本語では書いてなかったけど
もらった書類を後で見てみたら、
そこらへんのこと、英語で書いてあった。
全部3て数字だった。
いいか悪いかって言ったら悪いんだけど
A先生はいつも言ってるよ。
こういう数字に惑わされないようにと。
コレは普通の乳癌だから、
やるべきことをやるだけなんですよと。

「ホルモンレセプター陽性で、染色強度は中等度です」
ホルモン治療がよくきくよってこと。
染色強度、確か針生検の組織診断では強かったと思うけど、
こういう数値の差異が出てくることはままあるらしいね。

f:id:clichang:20170113222949j:plain

「HER2は1+です」
HER2に関してはわたしは元々陰性だと知っていたから
(これも針生検の結果で)、
よく調べたりしていないのでわかりません。
遺伝子タンパクのなんちゃらで、
1+程度だと「なし」と判断されるみたい。
つまりHER2は陰性。

「そしてki67は 21%でした」
ぴゃーーーー!!!!!
ということは!!!!!

「ルミナールAですね。
抗がん剤はやらずに、
ホルモン治療のみになります」
イェス!!!!!(≧∇≦)

ki67というのは腫瘍マーカー
少し前までは14%以上あれば
抗がん剤使用対象だったらしいんだけど、
現在では30%以上で抗がん剤使用を
考え始めるのが主流なんだってさ。
21%はボーダーラインになるんだけど、
先生の経験から、これくらいだったら
抗がん剤は効かない」数値てさ。

そんなワケでわたし
あぁ、抗がん剤はやらずに済んだ!
ヨカッタ!と思いながら、
先生の話すホルモン治療の説明を聞いていた。

「ノルバデックス5年でいいと思います。
1日に1錠、朝飲んでください」

「夜ではダメですか?夕飯のあととか」

「いいですよ。
飲み忘れがなく、
時間が固定されているのであれば。
24時間置きに飲んだ方がいいので。」

なんで夜にしたかったかというと、
倦怠感とか眠気とかの副作用が出ちゃった場合、
朝飲んだのでは日中ずっとしんどいのかなと思って。
夜飲めば、副作用が一番強く出ちゃってる間は
眠っちゃっててよくわかんない‪\( ・ω・ )/‬
となるんではないかな?と思って。
先生からイイよって言ってもらえたし、
ノルバデックスは夜飲むことに決めた。

「副作用としては、のぼせ、ほてり、
ホットフラッシュですね。」

「はい」

「あと、飲み始めて1度目の生理は
出血量が増えるので
ちょっとビックリするかもしれません。」

「ほう」

「2度目からは反動で少なくなると思います」

「わかりました」

ということで、
もうあとはやるべきことをやるだけ。

5年も服用とは長いけど、仕方ない。
乳癌なんてものはしぶといヤロウなんだよ。
時間をたっぷりかけてブッコロス☆彡.。



ノルバデックスを5年飲みつづけた場合と
10年飲みつづけた場合の
効果の差はまだわからないらしい。
あと数年もすると、10年間飲みつづけた人たちの結果が出るらしい。
もし効果が高ければ わたしも10年、
みたいな話になるんだろうかね。
できれば5年で終わることができたらいいけど。

治験的にかどうかは知らないが
10年飲みつづけている人たちには頭が下がる思いです。
ひとくちで言っちゃっても、
コレ大変なことだもんね。

そんなワケで
ここで、A先生とはさようなら。
次にお会いするのは3月下旬。
「先生、ほんとうにありがとうございました。
よいお年をお迎えください(・∀・)」

エレベーター降りて薬局行くまでの間、
抗がん剤なしでヨカッタ」としみじみ思うと同時に
あぁ…やっぱりホルモン治療やだな…
って気持ちがジリジリと戻ってきちゃってさ。

薬局の窓口でノルバデックスが入った袋を受けとった時
イヤすぎて泣きそうになっていた。

もしも病院が家と近かったら、
帰宅後、ベッドにつっぷして号泣してたと思う。
イヤなもの受け取っちゃったという気持ちがフレッシュすぎて。

でもk病院は自宅から2時間以上も離れてる。
帰るまでにシャトルバスに乗り、
電車を乗り継いで時間をかけて帰る。
人前で号泣するわけにいかないからグッとガマンして、
泣きたい気持ちはSNSで愚痴ったり
ラインで友達に泣き言言ったり。
わたしの友人たちは優しい言葉で
慰めてくれたり励ましてくれたり。
ほんとうに感謝しています。
家に帰る頃にはだいぶ落ち着いていた。

そしてほんとうは
明日から開始でいいって言われてたんだけど、
明日の夜までグズグズ言ってるのが
自分で想像できてとてもいやだった。

「ワーン飲みたくないよー!!!」と
池乃めだかみたいに足をじたばたしながら、
半べそかきつつ夫の前でひとしきり騒いだあと、
その日のうちに初めてのノルバデックスを飲んだのでした。

一度飲んだら もう突き進むしかないし。
1日早めたんだから予定より1日早く治療も終わる。

割と気持ちの切り替えは早いわたしでした。